|
| 尖圭コンジローマ |
人乳頭種ウイルスhuman papilloma virus (HPV)の感染によって起きる性器皮膚のイボ状の病変。
|
【症状】 人乳頭種ウイルスhuman papilloma virus (HPV)が、接触によって皮膚や粘膜のの小さな傷から侵入し3週から数ヶ月の期間の後、皮膚にイボ状の突起や隆起性を作ります。
放置すると少しずつ大きくなり、数も増えてきます。
イボは最初は直径も高さも1〜2o程度の大きさですが時により直径1〜2cm近くになります。高さは5〜10o程度までです。
形は顆粒状、鶏冠状、うに状(殻から出した)、トゲ状、マッシュルーム状など様々です。放置しておくと数も数個から十数個に増えます。
好発部位は男性では亀頭、冠状溝、陰茎幹部、稀に陰嚢や陰茎根部の皮膚です。女性では大陰唇、小陰唇、膣前提、会陰、膣内、子宮頚部です。男女とも肛門周囲や、直腸内に発生することもあります。seibyouka.com
【注意点】
- 性的パートナーも病変があれば同時に治療します。完治するまで性的接触は避けなくてはいけません。
- 健康と見える皮膚にもHPVは潜在しているので再発の危険が高く(30〜40%)、多発の人ほど、長く放置した人ほど、高い再発傾向にあります。再発するとがっかりしますが根気よく治療が必要です。
- 再発までの期間はだいたい3〜4ヶ月以内です。
- 病変が自然消失することがあります。
- 予防にはコンド-ムが優れますが、コンドームに覆われない部分には効果がありません。ムが優れますがコンドームに覆われseibyouka.com【診断方法】性的接触後3週から数ヵ月後の発病であること。肉眼的所見で大部分診断可能です。確定診断には切除した組織の病理学的検査または人乳頭種ウイルスの証明が必要です。
診断困難例では病理学的検査を行います。
ウイルスの証明は健康保険が適用されないため全額自費検査となります。行える医療機関は今のところきわめて僅かです。

【間違いやすい病気】 尖圭コンジローマとよく間違える疾患に陰茎真珠様小丘疹pearly penile papules と フォアダイスfordyceがあります。
あるとき急に気が付いて(実は以前からできているのですが)コンジローマではないかと心配されて来院されます。
思春期の頃に多い病変なので性交開始の頃でもありますので余計心配になるようです。
【陰茎真珠様小丘疹】pearly penile papules: 真珠の紐とも言います。亀頭の縁に沿ってほぼ全周にわたり1ないし2重に並んだ小さなボツボツです。
サイズが1〜2o以下で大きさがそろっていること、縁にきれいに並んでいることより鑑別できます。
血管や線維の塊です。生理的変化で、思春期の男性の20〜40%近くの人に見られます。包茎の人に多くできます。数年の経過でだんだん目立たなくなります。治療の必要はありません。
性感染症ではありません。seibyouka.com
【フォアダイス】fordyce: 男性では陰茎のシャフトの腹側(下側)ないし側面にできた黄色い顆粒状のブツブツです。女性では陰唇周囲にできます。
口唇などにもできます。普通は毛包といっしょにある皮脂腺が毛包とは関係なくできたものです。目立つ人では性感染症ではないかと心配して受診されます。
生理的な変化で小さな一時的な変化も入れればしばしばあります。心配ありません。治療の必要もありません。
【治療法】外科的治療と薬物療法はありますが主に外科的治療が行われます。
外科的治療
@外科的切除。手術標本が採取できるので病理診断(組織診断)ができます。
A電気焼灼法。電気メスによって熱凝固を起こしコンジローマの治療と細胞中のウイルスの駆除を行います。
B凍結療法。液体窒素を用います。
Cレーザー治療。
薬物療法
ポドフィリン、5−FU軟膏などがありますが保険が利かないこと、副作用などの問題がありほとんどつかわれていません。
【問題点】 尖圭コンジローマは人乳頭種ウイルスの良性型(HPV6型、HPV11型)によって起きることが知られています。
しかしごく一部で悪性型のHPV16型やHPV18型が見つかることがあります。子宮頸がんでHPV16型の関連が指摘されており、尖圭コンジローマと陰茎がん、子宮頸がんの関連性を示唆する所見もあります。
またHPVは健常人の性器には数%の割合で潜在感染がありまた自然消失もしたりしてます。
HPVの検出と同定は今のところ研究室レベルの診断ですが一般臨床レベルにむけてすこしづつ進歩しています。
はじめに戻る
HOME