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HIVの流行についての現状

1981年にアメリカの同性愛者の間で発見されたHIV感染は全世界では今や3000万人のHIV感染者と1000万人のAIDS患者がいます。
今も感染は拡大しています。


HIVの流行について   
  HIVは性行為によって感染しますが必ずしも流行するわけではありません。流行するには次のような原因があります。
@同時に複数のパートナーを持つこと。
A相手が次々と変わること。
Bコンドームを使用しないこと。
CSTD罹患。
DHIV感染を自分の問題として捉えていない。
E無症状の潜伏期間が10年前後と長い。

   ............”ウイルスは自然が作ったが流行は人間が作っている”と言われます。
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【日本での傾向】
 左記の@〜Dは最近の日本の象徴ともいわれる一面があります。セックスのカジュアル化ともいえる風潮の中、今後爆発的なHIVの流行が日本で起きても不思議ではない状態です。献血中のHIV抗体陽性率、保健所でのHIV検査抗体陽性率はともに上昇しています。
 厚生省の2005年度の統計では2004年につづいてHIV感染者とAIDS患者合わせて1000人以上が新たに感染しました。同性愛者の感染率が再上昇し、若年者層での増加が目立ちます。
 これまでの累計で日本国内HIV感染者、AIDS患者が合計で1万人を超えました。しかしこれは氷山の一角に過ぎないと専門家は考えています。
 
 世間では風俗店での遊び、男性同性愛者や外国人とのセックスをしなければ感染しないと誤解している人が多いのが実情です。コンドームの消費量は増加する気配がありません。

【世界的な傾向】
HIV伝播には2つの疫学的側面があります。ひとつは米国、欧州を主としたHIV感染で同性愛者や血液での感染(血液製剤、薬物常用者)による拡がりです。ハイリスクグループ(同性愛者、薬物常用者)を中心にして拡がってきました。当初は男性感染者が主でしたが異性間性交により近年は女性感染者が増加傾向にあります。
 もうひとつはアフリカ、南米、東南アジアでの拡がりで薬物常用や売春、普通の男女の性接触を介しての拡がりです。こちらでは男女の感染率にあまり差がありません。
    
【アフリカ地域】
 HIVウイルスの起源はアフリカと言われています。全世界の感染者の70%が集中しています。南アフリカ諸国では性感染によって流行が蔓延し成人の10〜30%が感染しています。母子感染により子供に伝播しAIDSによる子供の死亡率も高く平均寿命がどんどん低下しています。今後労働人口、健常者人口の低下に伴う社会不安が懸念されます。
 アフリカ諸国でのHIV感染の流行は、HIVについての無知、治療薬の不備に加えて、セックスワーカーの高い陽性率、いきずりのセックス、コンドームの不使用などによっています。

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【欧州米国旧ロシア地域】
 米国でHIV感染者の多くは男性同性愛者です。そしてその多くが自ら感染していることに気が付いていないために今でも男性同性愛者を通じての感染は続いています。もう一方で無防備な異性間交渉で感染する人の数も増加しています。異性間交渉により女性感染者、妊婦のHIV陽性率が増加しています。欧州でも新規HIV感染の主な原因として安全でない異性間交渉が目だってきています。男性間におけるセックスによる感染も依然として高率です。高所得国ではHIV治療の普及の一方でハイリスクな性活動が復活しています。そのため大都市圏を中心にHIV以外にも梅毒や他のSTD感染者が増加しています。

 東欧やウクライナなどの旧ロシア連邦諸国でのHIV感染の急増が目立っています。この地域の感染者は10年間でおおよそ20倍になっています。HIV感染者の大部分を若者が占めています。薬物注射により男性が感染しそのセックスパートナーに拡がっていきました。今ではセックスワーカーとその客に拡がっています。
流行に弾みをつけているのは薬物注射と売春を両方しているグループです。薬物を得るために売春を繰り返す女性たちのHIV陽性率は28%になっています。
 
 このグループの人たちはHIVの感染経路が注射器のたらいまわしや無防備なセックスであることを知りません。梅毒の陽性率も25%に上昇しています。
 

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【アジア地域】
 アジアの流行の中心は注射器による薬物使用と商業的な無防備なセックスです。中国におけるセックスワーカーの大多数は僻地の農村の出身者で教育レベルも低くHIVについての知識もほとんど持っていません。セックスワーカーとその客というハイリスクグループをとおしてこれらの人々から幅広い国民層へと感染が拡がっています。インドでもセックスワーカーを利用した夫から既婚女性への感染が拡がっています。セックスワーカーのコンドーム使用率も低く、彼女たちは外見から客がHIVに感染しているかどうかが判断できると思っている人も多くいます。これらの事実はベトナム、インドネシア、タイ、カンボジア、などの東南アジア諸国においても共通した事実です。アジア全体としていえることは注射器による薬物使用、商業的セックス、コンドーム使用習慣の欠如などからハイリスクグループを主としてHIV感染が拡がり、大都市から農村部、感染を知らない夫やボーイフレンドから女性へと拡大していることです。 男性同性愛者の感染も依然として続いています。
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